ソーシャルスキル
ソーシャルスキルトレーニング
具体的な手順
基本的な人とのやりとり
困ったことへの対処
高学年や中学生など自身で考える力が出てきたお子さんとは、日常生活で起こりうるトラブルや困っていること等の対処の仕方についても練習します。トラブルや困っていることについて考える際には、ワークシートなど枠組みを使うと整理しやすくなります。例えば、“友達に嫌なことを言われたとき”を想定します。「Aくんは友達に○○と言われました。こんなときどうする?」と情報を提示します。そして、図のようなワークシートを用いて、①状況、②対処方法、③想定される結果を記入します。お子さんが自ら案を出すことができたら、言葉で褒めたり認めたりし、いずれは日常生活の中で自分一人で考えていけることを目指します。さらに新しい案やアドバイスがあれば、知識として教えます。そして、役割分担を決めて演じる練習へとつなげていきます。また、より実際の場面で活用していけるよう、「1番いいと思う方法」や「1番できそうな方法」等について話し合っておくことも大切です。
ルールを守ってゲームをする
複数人でするゲームや遊びには、「順番を待つこと」「役割交代をすること」「相手とタイミングを合わせること」「ルールを理解すること」「勝敗を理解すること」「勝敗に関する自分の感情のコントロールをすること」などの社会性の基礎となる要素が多く含まれています。
指導の時には、まずやり方の説明とルール確認をします。例えばボーリングの場合「ピンを多く倒した方が勝ち」「交代でやる」「5回戦やる」「負けそうになっても最後までやる」などの情報を提示し、必要に応じて紙やカードにして視覚的に示しておきます。その後、実際にゲームをし、“ルールを守ってゲームができている”ことをその場で褒めていきます。指導者がルールを守りゲームに取り組む姿を見せることもスキルを学ぶ練習になっており、実践しながらルールを守ってゲームをするというスキルを身につけていきます。はじめは勝敗のわかりやすい単純なゲームからはじめ、次第にさまざまなルールのゲームへと体験の幅を広げていきます。